WordPressでサイト運営を始めようとしている人も多いはず。サイトを始める前の段階で迷ってしまうのが「SSL」についてでしょう。

SSLは有料のため「はじめはSSLにしないでアクセスが伸びてきたらSSL化すればいいか…」

これは大きな間違いなんです。

特にWordPressやサイト運営の知識が少ない方は、SSLを重要視していない方も多いでしょう。

そこで、今回はSSLの基礎知識とWordPressで作ったサイトをSSL化することによるメリットを紹介します。

SSL化とは?

SSLとは「Secure Sockets Layer 」の略名です。シンプルに説明するとサイトとユーザーの通信を暗号化すること。

悪質なハッカーなどは、日夜ユーザーの情報を抜き取ろうとしています。SSL化していないサイトは、ユーザーの個人情報などを簡単に抜き取ることができます。

しかし、SSLで通信を暗号化すれば第三者に情報を抜き取られる心配はありません。

サイトを閲覧している際にブラウザのURL欄に注目してみてください。

SSL:「保護された通信 | https://〜」
非SSL:「保護されていない通信 | http://〜」

このようにSSL化されたサイトとSSL化されていないサイトで見分けがつくようになっています。通常「http」というURLですが、SSL化すると「https」と「s」が追加され明確に違いが分かるようになります。

サイトを安全に閲覧できるようにするセキュリティがSSLの役目です。

WordPressをSSL化するメリット

ここではSSL化することで得られるメリットを紹介します。

SEO対策に効果的

WordPressでサイトを作った場合、SSL化しているサイトの方がSEO的に有利なことが分かっています。

GoogleもSSL化することを推奨しており、上位表示に関係してくることが確認できます。

今では検索上位に表示されるサイトの9割以上がSSL化されたサイトになっています。

これからWordPressでサイト運用を始める方にとっては、最早常識と言えるでしょう。

サイト暗号化による信頼度アップ

SSLでサイトを暗号化することによってセキュリティ性が上がります。

これによりユーザーはサイトをに不安を感じることなく利用できるようになります。サイトの信頼度を高める上でも、SSL化はメリットになるでしょう。

信頼度が低いという問題は集客をする上でも大きく影響してきます。いくら良いコンテンツやサービスを作ったとしても、サイトという母体が信頼されてなければ胡散臭いものに感じてしまうでしょう。

サイトの表示速度が速くなる

SSL化することによってサイトの表示速度が早くなることがあります。

現在主流となっているブラウザ(Chrome、Firefox、Safari、Operaなど)を使用している場合、SSL化されたサイトの方が表示が早いことが分かっています。

これはGoogleがWebページ高速表示のために開発した「SPDY」というシステムが関係しています。iPhoneのブラウザでも自動的に利用できるようになっています。

サイトの表示速度はユーザーのストレスに直結します。ユーザービリティを向上させる上でもSSL化することが有利に働くことが分かります。

WordPressをSSL化するデメリット

メリットの多いSSL化ですが、人によっては不利に働く側面もあります。
ここでは、SSL化することによるデメリットを見ていきましょう。

各ツールの再設定が面倒

WordPressで非SSLのサイトを既に運用している人がSSL化する場合、各ツールの再設定を行う必要があります。
サイト運用者が活用する主要ツール
● Google Analytics
● Search Console
● Google AdSense

なぜ再設定が必要なのかというとSSL化することによってURLが「http」から「https」に変わるからです。
この変更によってサイトが認識できなくなるため、各ツールで登録し直す作業が発生します。

再設定は意外に面倒なので、事前にサイトを運営していた人からするとデメリットに感じることもあるでしょう。

SNSシェア数のカウントがリセットされる

既にサイトを運用していた方で、Facebookなどの「シェア数カウント機能」を利用していた方はSSL化によってカウントがリセットされます。

例えば、過去5年間運用していてシェアカウントが1000以上あった場合でもSSL化することでゼロになってしまうのです。

この原因もURLに「S」が追加されることにあります。

頑張ってシェアを獲得してきた人にとっては大きなデメリットに感じるでしょう。

この点からも分かるように、これからWordPressでサイト運用を考えている人は、はじめからSSL化するべきと言えます。

WordPressのSSL化する際の注意点

WordPressサイトをSSL化する場合には注意しておくべきポイントがあります。

例えばSSL化してオープンしたサイトであっても、アフィリエイト広告の画像やURLなどがSSL化していない場合、そのページは非SSLのページとして認識されます。

せっかくSSLに対応させたにも関わらず、他社の広告が原因で信頼度の低いページとみなされてしまうこともあります。

スマホ向けアプリ紹介ページなどで、外部リンクを貼った時などによく起こる現象です。

問題を確認したい場合
サイトのページを表示する
URL欄を確認

上記の流れで確認できます。万が一、「保護されていない通信」と表示された場合は、広告や画像のURLを確認してみてください。

確認方法は
画像やリンクにカーソルを合わせる
「https」から始まるURLか確かめる

この方法で確認することができます。

サイトをSSL化しているにも関わらず「保護されていない通信」と出る場合は、上記の方法で問題を解決しましょう。

サイトをSSL化して信頼度を高めよう

今回は、WordPressで作ったサイトをSSL化することによるメリットとデメリットを紹介しました。

Googleも公式にSSL化することを推奨していることからも分かるように、SSL化はサイト運用の常識になっています。

ユーザーが安心して閲覧できるサイトは、SEOや表示速度の面から見てもメリットがあることが分かりました。

「なるべく費用をかけたくない」

そういった意見も多いはず。しかし、サイトを長く続けていく途中でSSL化した場合、面倒な手続きも多いです。

沢山のユーザーにコンテンツを見てもらうためにも、SSL化したサイトで信頼度を高めていきましょう。